小林瑞穂(こばやしみずほ) 公式WEBサイト

睡眠アプリの上手な活用方法 自分のデータ比較分析のポイント

最近では20代~40代前半を中心に睡眠計測アプリを使う方も増えています。皆さんは使ったことはありますでしょうか?

沢山のアプリがある中、どんなことを目安に選んだらよいのか?また、使ってはいるものの、イマイチ活用の仕方がわからない。

そんな方のために、選び方・読み解き方をご紹介します。

 

とある企業では、睡眠計測アプリでを使って社内睡眠コンクールを実施し、社員の健康意識の向上や、社会貢献活動に繋げたケースもあります。個人だけではなく、会社でも使いようはあるのですね!

 

 

一般的な睡眠計測機器の種類

一般的なものが販売され始めたのは、実は数年前です。そして今やなんと!無料スマホアプリとなり、誰でも手軽に擬似睡眠が測定できるようになりました。

 

1.シートマットタイプ

これは、布団に敷いて、寝ている人の動き・寝返りを直接感知計測するものです。

寝返りの計測という意味では、一番正確です。一方、敏感な人の場合、寝心地を左右する場合もあります。

 

2.置き型の睡眠状態計測器

スマホアプリが出る前、これも動きを感知するタイプです。

置く位置によって計測不能になる場合もあります。

 

3.置き型いびきチェッカー

音=いびきを拾い、計測します。

いびきの程度により目覚し機能のついているものもあります。

睡眠状態というよりは、SAS(睡眠時無呼吸症候群)の仮判定に有効です。

 

4.腕輪型スマホ連動測定アプリ

腕などにバンドをはめ、動きを測定し、スマホで管理します。

直接人体につけているので、動きを拾いやすい反面、その重さが睡眠の妨げになる場合もあります。

 

5.スマホ無料アプリ

枕元にスマホを置き、加速度センサーによって動きを感知するもの、マイクで集音していびきを感知するものなどがあります。

アプリによって、その機能は多少異なります。有料版と無料版で機能が異なったりもします。

置き場所などにもよることと、毎回同じ条件にしにくいため、測定自体がエラーになることがやや多く、正確性は少し低めです。

また、寝る前にスマホでSNSなどを見てしまって止められない!ブルーライトを浴びまくってしまう。などという原因にもなりかねません。

でも・・・快眠をするために、実はコレが今の日本人が一番克服しなければならない誘惑?!かもしれません。思い当たる節はありませんか?

 

 

スマホ無料睡眠アプリの選択

操作に関しては、自分が使いやすいと思うものでOKです。

無料版ですと、機能としては、基本的にどれも大差ありませんが、

いびきのチェックのできる機能⇒無呼吸の疑いがある方はこれで調べてみる。

データの保存・比較ができる機能⇒睡眠状態の分析をしたい方は、保存できる数は多い方が良いです。

程よいと測定されるところで目覚ましを鳴らしてくれる機能⇒スッキリ気分で起きたい方は試す価値ありです。

この3点は、自分の目的に応じて選択の基準としてください。

中には、無料版でもデータをCSVファイルとして送れるものもあります。自分でPCで比較分析したい!表にしたい!なんて方はそれもオススメです。

ただし、寝ている間も起動しているので、電池残量にはご注意を!エラーの原因の一つです。

 

 

データの見方使い方

本来の睡眠の状態は、脳波・眼球運動・オトガイ筋の筋電図の3つの指標を同時計測します。これを睡眠ポリオグラムと呼びます。(※用語解説は別の記事にて)

一般の家庭で計測できるわけがありません。では、スマホ無料アプリは、一体何を測定しているのでしょうか?

 

スマホの睡眠計測アプリの殆どは、センサーで動きを感知するものです。寝返りを計測しているといっても良いでしょう。

その動きにある一定のアルゴリズムを掛けて、本来の睡眠の波形に近いものとして計測しています。脳波ではないのです!

一般的に、睡眠ポリオグラムで言うところの深い睡眠の時は、動きが少ない。完全に弛緩しきっている状態です。その深いところから浅いところへ切り替わる際、寝返りがスイッチになるとも言われています。また、浅い睡眠の時は、動きが多く見られます。

さらに、動きにもいろいろあります。その季節のその日の温度や湿度、寝具や寝巻きによっても動きは左右されます。暑くて寝苦しい熱帯夜。いつも以上に何度も寝返りを打っている経験はありませんか?

また、スマホの置き場所によってもエラーが出やすかったりもします。なので、正確ではないのです。

これらことは念頭に入れておいてください。あくまで参考値です

 

そして、得られたデータをどう分析・活用するとよいのでしょうか?

以下に、その分析・活用の仕方をご紹介します。

 

1)寝返りは一晩に、10~20回は正常。

30回を超えるようならば、環境の見直しをしてください。

また、10回未満の場合は、エラーもしくは、寝具が合わず寝返りが打てない、腰など体を痛めている場合等がありますので、寝具の見直し&治癒回復に励むことを優先してください。

 

2)深い眠りを示すバンドが睡眠前半にしっかり集中して出現しているか?

※後半でも出ますが、比率として、前半8~9割が理想

 

3)深い睡眠のバンドだけ、浅い睡眠のバンドだけで終わっていないか?

両方取れてこそ、質の良い睡眠と言えます。

※エラーの場合も多分にあるので注意が必要です。

 

4)日によって、バンドの出方に傾向があるかどうか?

ストレスや、原因の分析に役立ててください。

例えば・・・休日は深い睡眠を示すバンドが多いのに、平日はほとんどない!としたら、平日は快眠とは言えない状態かもしれません。仕事で気になることが多すぎるのかもしれませんし、気が休まらず寝ている間も戦闘状態!かもしれません。何が今の自分にとってストレスとなっているのか?考えるきっかけにもなります。

例えば・・・お酒を飲んだ日と飲まなかった日で違いが出る。お酒を飲んだ日は、覚えていなくても夜中に覚醒しているレベルのバンドが出現していた!眠りが浅すぎる!なんてこともあるかもしれません。その場合は、よく自治の飲み会刃ほどほどで引き上げるなど、自己管理に活用できます。

例えば・・・この曜日だけ違う!実は、それ、夜中のジム通いのせいかも? それとも、その翌日だけ苦手なことが待っているのかましれません。しかし、その日だけだからO.K.!問題なし!と受け取ることも可能です。もしかしたら、外で工事が行われていてうるさい!のがそうさせているのかもしれません。

 

5)できるだけ普通の時期(多忙な時期やイレギュラーな時期は除く)に、起床時刻・就寝時刻・睡眠時間を数週間測定し、睡眠負債の有無や・マイベスト睡眠時間の割り出しに活用。

スマホでは測れない、起床時の体調や気分、その日の仕事効率や疲れ度なども、同時に自分で記録しておくと良いです。後々の本格的な睡眠改善・睡眠活用の場でそのデータが活躍します!

睡眠と、体調や効率を連動させて分析することが可能なのです。

 

6)〇時間寝ていないから私は睡眠不足だ!など、他者との比較、一般的には&平均値との比較をして一喜一憂しないでください。

日本人の多くは、「みんなと同じ」や「平均的」でないと不安になっりします。確かに統計データを知っておくと便利です。しかし、このスマホアプリは、あくまで「今までの自分と今日の自分の比較分析に利用する」のがベストです。血液検査の数値のように、病気判定のスクリーニングに使うものではありません。

必要な睡眠、あなたにとって質の良い睡眠は、人それぞれ異なります。

3時間睡眠で全く健康被害が起きない人もいれば、8時間寝ないと辛い人もいます。

 

 

自分のデータを「蓄積する」ことで、最近よく眠れるようになった、又はここ最近忙しくて睡眠足りていない、だから明日は早く寝るなど、自分の分析・計画に役立ててほしいのです。

 

 

まとめ

睡眠に興味を持つことは、自己管理のとても良い手段になります。

アプリも上手に使って、日々の健康チェックや、パフォーマンス向上を目指してください。

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