企業の生産を上げるために必要なことには、一体どのようなことがあるでしょうか?
<スリープ・パフォーマンスが関わる生産性>
✔ 従業員一人ひとりの個人の能力・効率を上げること。
✔ ハード面での働きやすい環境が整っていること。
例えば、フロアスペースや動線であったり、休憩所の確保など。
✔ 人間関係などの面で働きやすい職場環境であること。
✔ 企業として、直接生産性を上げる仕組み(コスト削減やリスク管理など)に取り組むこと。
✔ 企業として、従業員を活かし生産性を上げる仕組み(制度やルールなど)を導入すること。
などが上げられます。
もし、これらのいずれかに伸び悩みの原因又は、伸びしろが思い当たるならば・・・
従業員の「睡眠」に着目することで、大幅な改善が見込めるかもしれません!
思い出してみてください。
連日の徹夜、もう翌日は頭が働きません!ボーッと頭は重く、何やっているのかも分からなくなったり。明らかに効率はダウンしている。その日一日使い物にならない私。そんな経験があると思います。
はたまた、寝不足で車を運転。高速道路で一瞬記憶飛ぶ!危うく事故に!そんなヒヤリハットを経験した営業マンも多くいるでしょう。万が一事故になっていたら・・・損失は測りしれません。
昼休み、5分でも10分でもいいから空いてる会議室で昼寝できたら、午後の仕事はかどるのに・・・そんな風に感じたことのある人も多いでしょう。
では、「睡眠改善・睡眠活用」はどこにどんなアプローチをかけることが出来るのでしょうか?
睡眠改善&活用=スリープ・パフォーマンスと生産性の関係
実は、上記の3つのポイント全てに関わる!と言えます。
もちろん、睡眠で改善できることと睡眠以外で取り組むべきことがあります。一つづつ、そのつながりを見ていきたいと思います。
1)マンパワーを引き出すのは睡眠である!
特に、従業員一人一人の能力UPや仕事効率改善には、劇的な効果を発揮します。
現場で身につけたスキルやノウハウ、もともと持つ才能や得意分野など、能力を100%発揮するためには、心と体が健康であること。=ベストコンディションであることが求められます。
睡眠不足の状態、睡眠負債を抱えた状態では、40%も作業能力が落ちることがあります。
2)メンタルを支え、人間関係改善につながるのは睡眠!
最近やけに部下にイライラする・・・そんなことはありませんか?実はそれは、睡眠不足が原因かもしれません。
私は、メンタル専門の薬剤師として、沢山の睡眠に問題のある方を見てきました。一般の方が思う以上に、睡眠には精神機能に対する影響があります!
先ず、ストレスへの対処が睡眠中に行われています。睡眠が不足するとそれが不十分のまま、ストレスの蓄積が起こります。
また、それぞれ性格のタイプや個性の問題もありますが、例えば、もともと持っている協調性や共感力が低下します。攻撃性が増したり、逆に応対能力が鈍くなったりします。
ストレスが溜まった状態や、ほんの少しの心的変化が、周りの人とのコミュニケーションに影響を及ぼすのです。
ついつい、いつもより口調がキツくなってしまった。
返事をする反応が遅れて、クロージングのタイミングを逸してしまった。
お客様に大丈夫?なんて言わせてしまった。
そんなことも、実は睡眠が影響しているかもしれないのです。
3)心身の健康と仕事効率に着目した環境・仕組みづくり
従業員一人ひとり能力を上げ効率化を計る。=睡眠活用に着目すると、職場の環境・仕組みをどのように改善・導入するとより生産性向上につながるか?が見えてきます。
例えば、能力を引き出すため、100%発揮させるため、効率を上げるために、
・照明の設置の仕方
・休憩室の確保の仕方
・シエスタ制度の支援
・昼休みの取り方
・フレックス導入の効果的な方法
・残業の減らし方
など「個」のための睡眠改革が「チーム」⇒「全体」へと展開可能です。
まとめ
同じ目的に向かって、個人も企業も一緒に走る。
以前私が所属していた会社は、たとえライバル会社の台頭や諸事情によって業績が低迷しても、周りから不死鳥のようだ!と表現されるほど何度も起き上がる会社でした。この理由の一つには、従業員全員が同じ方向を向けること。同じ方向を示せる会社であること。そのために従業員一人ひとりとコミュニケーションをとって大切に考えてくれる風土・仕組みがあったこと。そんなことが挙げられると思います。
従業員一人ひとりを大切にできる組織であることが、生産性向上への近道ではないでしょうか?