不眠症とよく耳にしますし、私が出会う患者さんも口にする方も多いのですが・・・
その原因、実はいろいろあるって知ってますか?
「私が出会った患者さん」の場合は、精神的なものが原因の方が多いように感じます。
で、皆一様におっしゃるのがストレス。
これって、精神的なストレスのことを言われている場合が多いのですね。
しかし、下記に挙げる原因リスト、平たく言えば全て何らかのストレスです。
ストレスとは、外からの刺激にによって引き起こされる反応を指す場合が多いです。
良いことも悪いことも、体に対するものも、心に対するものも全てストレスです。
では、早速ご紹介してまいります。
リストをみて、自分に思い当たるものはどれか?
知らなかった・見落としていた原因があるかも?
そんな風に使っていただけたらと思います。
※あなたも私も医師ではないので診断はできません。あくまで参考にしてください。
不眠症の原因リスト
1)身体的原因
痛み、かゆみ、尿意、吐き気、咳、鼻づまりなど、身体症状が原因で起こるもの。
神経・消化器・循環器・呼吸器・泌尿器・代謝・皮膚・歯科・婦人科・・・
全ての疾患が原因になることがあります。
代表的なものをあげてみます。
思い当たる病気、かかえていませんか?
脳梗塞 |
パーキンソン病 |
狭心症・不整脈 |
喘息・COPD |
逆流性食道炎・胃十二指腸潰瘍 |
糖尿病 |
リウマチ |
甲状腺機能亢進症 |
アトピー |
更年期 |
前立腺肥大 |
頭痛腰痛、歯痛、がん性疼痛など |
2)薬理学的原因
実は、病気治療のための薬の副作用が原因になることがあります。
代表的なものを次にあげてみます。
ただし、全ての方に不眠の副作用が起こるわけではありません。その頻度は低いです。
しかし、そういえば、この薬飲み始めてから眠れなくなった・・・
と思い当たる方は、ひょっとしたら該当するかもしれませんので、薬剤師や医師に相談してください。
カフェイン・ニコチン・アルコール |
抗パーキンソン病薬 |
降圧薬 |
気管支拡張薬 |
ステロイド |
抗アレルギー薬 |
SSRI |
制吐薬 |
抗腫瘍薬 |
インターフェロン |
カフェイン取りすぎていませんか?
アルコール、タバコ、控えてみませんか?
ほかにも、不眠のための薬で逆に不眠を助長する場合もあります。
ただし、薬が原因の不眠が疑われる場合は勝手に中止しないこと!
辞め方も大切です。
必ず医師薬剤師にご相談を。
3)心理学的原因
遠足前日にウキウキしすぎで眠れない!とか、コンテスト前で緊張して眠れない!とか、
その時の心理がいつもにない状態の時。
仕事やプライベートでの悩みがグルグルして眠れない場合。
まだこの段階では、原因の合わせ技に至ってません。
これが続くと、身体的症状と精神症状がミックスした不眠スパイラルにつながる場合があります。
非常に変えるのは難しいところではありますが、
もともとのなりやすい性格・性質があるのは事実です。
心配性だったり、神経質だったり、不安になりやすいタイプが原因になります。
4)生理学的原因
環境が原因で質が低下したり、リズムが崩れる場合があります。
この場合は、できるだけ早くその原因を変えるなどの解決策が見えやすいのは特徴です。
例えば、枕が合わなかったなど。
交替勤務や、夜更かしや昼夜逆転など生活リズムが原因で、起こる場合。
会社の仕組みの場合は、それを変えることは難しいかもしれませんが、
自分で生活リズムを整える、リズムを戻すリカバリー行動を取るなど
工夫は可能です。
治療は、薬より先に、自分の生活を見直すことが大切です。
5)精神医学的原因
うつ病や、不安障害、統合失調症など精神障害の症状として不眠が現れることが多くあります。
そして、特に医師の診断においては、
不眠はうつ病のリスクファクターである又は前駆症状であるとして注意をしています。
不眠を見つけたら、うつを疑って診断する!とも言われているぐらいです。
まとめ
原因を知ることは、改善にとって大切です。
是非、少し振り返ってみてください。
精神医学的原因となると、改善までに時間を要します。
生理学的・心理学的原因から精神医学的・身体的原因になる前に、自分でできる改善行動を取るように心がけましょう。