昼間の眠気。
仕事中に、眠くて眠くて仕方がない・・・
よくある話ではあります。
この理由・原因は様々あります。
睡眠不足や体調不良、温熱・音など環境の問題などもあります。
他にも人間が元々もっている各種生体リズムによる眠気も。
自己管理不足による眠気は、自業自得とも言えますが、
通常モードで仕事をしている時の生産性を上げたい!それを叶えるには?の視点で、
今回は生体リズムによるある意味致し方のない眠気とスリープパフォーマンスの関係を考えてみたいと思います。
睡眠に関わる生体リズム
生体リズムにもいろいろあります。
その中でも男女の別なく特に睡眠に関わるリズムというと、
(※女性の場合月経周期なども睡眠に大きく影響するため今回は除く)
1)概日リズム(サーカディアンリズム)
約24時間の体内時計です。
光や温度、食事や睡眠などによってリズムが刻まれています。
これが結構正確なのです。
基本的には、大体音字時間に目が覚めたり、お腹がすいたり、眠くなったりします。
またこの24時間で体温の変化、ホルモンの放出に変化なども起こります。
さらに、実は本来は24時間よりちょっと長いため、
真っ暗な光も他の時間がわかる刺激もない状態で過ごすと、だんだんその人にとっての朝がズレて行き、
社会での1日=24時間生活と体内時計がずれる原因になります。
朝目覚めて、夜眠くなる。
極々当たり前の流れを産みだすリズムのひとつです。
2)ウルトラディアンリズム
これは、約20時間未満のリズムをさします。
このウルトラディアンリズムの中には、これまたいくつかのリズムがあります。
スリープパフォーマンスに関わるリズムという意味で見ていくと・・・
①サーカセミディアンリズム
半日リズムとも言えます。
午後に眠気がやってくるのは、概日リズムの影響と、このサーカセミディアンの影響とも言われます。
②睡眠周期
よく、90分サイクルでレム・ノンレム睡眠がやってくると言われているものです。
ただし、個人差があるので、本当は70~110分と言われます。
また、睡眠時間の経過とともに、その周期は消失します。
さらに、それぞれのサイクルの間には、5~20分のインターバルも含みます。
なので、90分かける〇回で自分の睡眠を決定するのは早合点に過ぎます。
睡眠について周期があるということ。
レム・ノンレムの明確な睡眠前半は、平均値として約90分のリズムと言えること。
これが睡眠周期です
③集中力に関するウルトラディアンリズム
これも「約」な話ですが、
集中力の持続には、4秒・90秒・15分・45分・90分・120分・180分など
諸説ありますが、私のの感覚では、よほど楽しいこと・好きなことに集中している時でなければ、
まあもって15分~20分ではないでしょうか?
学校の1単元の授業にしろ、テレビドラマにしろ、
余計な空想したり、教科書にパラパラ漫画を描いてみたり、CMを挟んで1時間もたせているわけです。
ただし、この場合のウルトラディアンリズムは、覚醒度にも関わっています。
ピークとピークの間。インターバルを挟見たくなるタイミングで、
覚醒度が下がり、覚醒の反対=眠気を感じやすくなります。
このように、健康であればあるほど、規則正しい生体リズムによって、
眠気がやってくるのは当然と言えるかもしれません。
その自分に起こる周期を「知っている」ことがパフォーマンスアップのコツです。
眠気のリズムとスリープパフォーマンスの活用術
さて、上記のようなリズムが存在する(※時間には個人差がある)とわかったところで、
生産性向上のために、それをどう活用したらよいのでしょうか?
1)必要最低限の睡眠確保するために
サーカディアンリズムを活用する。
約90分(人により70~110分)×2+5~20分=約3時間半
の睡眠は、最低限確保し、その後、目覚めやすいタイミングで目覚める。
(※目覚めやすいタイミングの探し方はまた別の記事で)
ただし、医療関係者としてのアドバイスとして、
ショートスリーパーでない方は、健康を考えて5時間以上の睡眠時間の確保をオススメします。
2)お昼休み後の眠気について
生体リズムが正常である限り、14時頃をピークとする眠気は発生して当然といえば当然です。
会社や仕事の事情が許せば・・・ということになるかもしれませんが、
①15~20分の昼寝をオススメします。
②眠くなっては困る時の昼食は、少量・消化の良いものにする。
③重要な仕事・危険な仕事はこの眠気タイムを避ける。
④細かく休憩・行動チェンジを挟む。
⑤室温を下げる。
工夫をするのもスリープパフォーマンスの手法です。
3)集中力アップするために
集中と覚醒・眠気に関するウルトラディアンリズムを意識する。
①15分に1回思考チェンジや行動チェンジ、1分仮眠などを挟んで、脳が疲労しないようにする。
②楽しい・好き・やりたいことなど、苦にならない仕事を除き、
通常の作業や苦手な仕事は、約90分を集中の限界と設定。
5~20分の仮眠又はリラックス・リフレッシュタイムを取る。
難しい場合は、あまり思考を使わない仕事を挟むなどの工夫をする。
4)自己管理力向上のために
自分のリズムを知ることが必要です。
一般的には約〇分や〇時間を参考に、
自分にとってのマイベストは?を確認しましょう。
それには、自分の体の調子・心の状態を観察することが大切です。
忙しすぎない通常勤務の週などを利用して、実験してください。
5~20分の間で、睡眠・仮眠時間をずらして体感覚を確認してください。
まとめ
生体にはリズムがあると知っておくこと。
そして、できる限り自然に逆らわないこと。
むしろそのタイミングを活用すること。
実はそれが、パフォーマンスを最大に引き出すコツなのです。